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Webサイト制作

Webサイトの「h1タグ」にロゴ画像を設定するのはSEO的にアリか?

WebサイトのコーディングやSEO設計において、古くから議論され続けているテーマがあります。「サイトのロゴ画像(ヘッダーロゴ)をh1タグで囲むべきか、否か」という問題です。

かつてのWeb制作の現場では、トップページの左上にあるロゴ画像を `<h1>` に設定し、下層ページではページタイトルを `<h1>` に切り替える、あるいは全ページでロゴを `<h1>` にするといった手法が一般的でした。しかし、Googleのアルゴリズムが進化し、HTML5が標準となった現在、この「常識」は通用するのでしょうか。

結論から申し上げます。「h1タグにロゴ画像を設定すること」は、SEOの観点からは『ナシ(非推奨)』、あるいは『条件付きでアリだが、ベストプラクティスではない』というのが、2025年時点でのプロフェッショナルの見解です。

なぜロゴをh1にすべきではないのか。では、h1には何を設定すべきなのか。今回は、検索エンジンの仕組みとHTMLの構造的な意味(セマンティクス)に基づいた、正しいh1タグの扱い方について解説します。

なぜ「ロゴ画像 = h1」が推奨されないのか

まず、h1タグ(見出しタグ)の役割を再確認しましょう。h1は、そのページが「何について書かれているページなのか」をGoogleとユーザーに伝えるための、最も重要な大見出しです。

Googleは「画像」よりも「テキスト」を好む

Googleのクローラーは、画像を認識する技術が向上しているとはいえ、基本的には「テキスト情報」を最優先して解析します。
ロゴ画像を `<h1>` に設定し、`alt` 属性(代替テキスト)に「株式会社CagraPRO」と記述した場合、Googleはそれを認識はします。しかし、生のテキストとして `<h1>株式会社CagraPRO</h1>` と書かれている場合に比べれば、その重要性のシグナルはどうしても弱くなります。

SEOで上位表示を狙うなら、h1タグという最強の武器を、解釈の余地がある「画像」に使うのはもったいないことです。h1は、検索キーワードを含んだ「テキスト」で記述するのが、最も確実な戦略です。

ページごとの「テーマ」がぼやける

これが最大の問題です。もし、サイト内の全ページ(トップページ、会社概要、サービス一覧、ブログ記事…)で、ヘッダーのロゴ画像を `<h1>` に設定していたらどうなるでしょうか。
Googleから見れば、「このサイトは、全ページが『株式会社CagraPRO』というタイトルのページなんだな」と解釈されてしまいます。

本来、会社概要ページのh1は「会社概要」であるべきですし、採用ページのh1は「採用情報」であるべきです。全ページ共通のロゴをh1にしてしまうと、各ページの固有のテーマ性が薄まり、ロングテールSEO(個別のキーワードでの流入)において大きな機会損失を招きます。

トップページであっても「テキスト」が最強

「下層ページはページタイトルをh1にするとして、トップページだけはロゴをh1にしてもいいのでは?」という意見もあります。これは、かつてのSEOでは「王道」とされていた手法です。

しかし、現在ではトップページであっても、ロゴではなく「メインのキャッチコピー」や「事業内容を表すテキスト」をh1に設定するのがトレンドであり、理にかなっています。

ロゴはあくまで「看板」にすぎない

例えば、トップページのメインビジュアルの上に、「BtoB企業のWeb課題を解決する制作パートナー」というキャッチコピーがあるとします。
ユーザーや検索エンジンにとって、このサイトの中身を表しているのは、社名のロゴマークでしょうか? それとも、このキャッチコピーでしょうか? 明らかに後者です。

したがって、HTML構造としては以下がベストプラクティスとなります。

■ロゴ画像: `<div>` または `<p>` タグで囲み、トップページへのリンクを張る。あくまで「サイトのホームに戻るボタン」としての役割。

■h1タグ: メインビジュアル内のキャッチコピー(テキスト)に設定する。

これにより、検索エンジンに対して「このサイトはWeb制作パートナーについてのサイトです」と明確に伝えることができます。

条件付きで「ロゴh1」が許されるケース

とはいえ、デザインの制約上、どうしてもテキストの見出しを配置できない場合や、単一ページのLP(ランディングページ)などで、ロゴ以外に適切なh1が見当たらない場合もあります。
その場合は、以下のルールを厳守することで、ロゴをh1に設定することも「許容範囲」となります。

① 必ずalt属性を入れる: `<img src=”logo.png” alt=”株式会社CagraPRO”>` のように、社名を正確に記述する。ここを空欄にしたり、「logo」といった無意味な単語にするのはSEO自殺行為です。

②トップページ限定にする: 下層ページでは、必ず条件分岐(プログラム)を行い、ロゴを `<div>` に、各ページのタイトルを `<h1>` に切り替える仕様にする。

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HTML5時代の「正しい構造」

HTML5の普及により、タグの意味付け(セマンティクス)はより厳密になりました。昔のように「ロゴが一番上にあるからh1」という物理的な配置だけで決める時代は終わりました。

スクリーンリーダー(アクセシビリティ)への配慮

視覚障害者が利用する「スクリーンリーダー(音声読み上げソフト)」は、h1タグなどの見出しを頼りにページの内容を把握します。
ここで、すべてのページで「画像、株式会社CagraPRO」と読み上げられるよりも、「見出しレベル1、会社概要」と読み上げられた方が、ユーザーは「今、自分は会社概要のページにいるんだ」と瞬時に理解できます。
SEOだけでなく、Webアクセシビリティ(使いやすさ)の観点からも、h1は「ページの内容を表すテキスト」であるべきなのです。

h1は「飾り」ではなく「要約」である

Webデザイナーの中には、h1タグを「文字を大きくするための装飾タグ」と勘違いしているケースが見受けられます。「デザイン的にここに大きな文字を入れたくないから、ロゴをh1にしておこう」という発想です。

しかし、h1はデザインのための道具ではなく、文書構造の「要約」です。見た目のデザインと、裏側のHTML構造は切り離して考える必要があります。
CSSを使えば、h1タグの文字を小さくすることも、位置を変えることも自由自在です。見た目に惑わされず、論理的に正しい構造をマークアップすることが、Googleに愛されるサイトを作る第一歩です。

CagraPRO(カグラプロ)のコーディング品質は、こうしたSEOの内部構造とアクセシビリティを徹底的に考慮しています。「今のサイトのh1設定がどうなっているか不安だ」「SEOに強い構造にリニューアルしたい」。そのような課題をお持ちでしたら、ぜひ一度お問い合わせください。

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著者:清宮 雄(株式会社カグラ 代表取締役) マーケティング、ブランディングおよび企業経営の領域において20年以上の実務経験を有する。国内外にてIT事業および教育事業を展開。